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導入事例
簡単かつ低コストに導入できるRAIDシステムとしてREX-RAIDを採用


膨大なデータを守って医学の発展を支える
2007年2月、大容量データを高速に処理しながら安全・確実に保存するため、ラトックシステムの「REX-RAIDシリーズ SA-DK2EU-R 」の使用を開始したのが大阪医科大学・放射線医学教室・上杉康夫博士です。

研究用の膨大な画像データの整理と保管に悩んでいた同博士にとって、システムに気兼ねせずに大容量データを自由に扱えるようになった効果は大きく、研究の力強い味方となっています。
大阪医科大学
放射線医学教室
上杉康夫博士

永遠に増え続ける画像データ
  放射線診断、放射線治療など、放射線医学の進歩は目覚しいものがあり、多くの人がその恩恵を受けています。この放射線医学の基本となるのがCTやMRIをはじめとする画像データです。直接には見ることのできない体内の模様を、放射線や磁気共鳴現象を利用して可視化する放射線医学では、画像データの重要性は言うまでもありません。さらに放射線医学の発展によって、画像データ量は増え続け、その処理や保管が大きな課題となっています。
 


CTを例にとると、一昔前は1cm幅程度でのスキャンが一般的であったのに対して、最近は1mmや0.5mm間隔、それ以上の細かなスキャンが一般的になりつつあり、単純に比較しても、一昔前に比べて数十倍程度の画像枚数となっています。512画素×512画素×16ビット濃度=512KBというCT画像が約1000枚程度集まった1シリーズが1つの検査ごとに発生し、その保管には512MBの容量が必要です。この1検査ごとの容量に加えて、充分な診断を行うために種々の異なる検査が並行して行われます。その結果1つの診断結果を得るためには画像の容量が数GBとなることも珍しくありません。
  しかも検査機器の進歩や検査の多様化によって、画像の量は日々刻々と増え続ける一方です。コンピュータの能力が上がって画像の取扱いが便利になったのも束の間、研究者にとっても診療に携わる者にとっても、常に大容量の画像データとの戦いを強いられるようになりました。
  HDはもちろん、MD、CD-ROM、DVDと大容量化が進む記憶メディアの進化もこの画像大容量化には間に合わず、「その時点での大容量メディアを片っ端から試しながら、何とか研究用に使ってきた」(大阪医科大学放射線医学教室・上杉康夫博士)のが実情です。しかし「使い難い、容量が足りない、スピードが遅い、安全性が確保できない、バックアップに時間がかかる」など不満は溜まる一方でした。

あまりの簡単さに拍子抜け
  この不満を解消して、同博士や周囲の研究者の作業効率を大きく改善したのが「REX-RAIDシリーズ」です。500GBのHDを2基搭載し、ミラーリング機能によって常に自動的にバックアップがとれるので、大容量、高速、安全という、研究者にまず必要な基本要素をカバーすることができたのです。

今年発売されたばかりの「REX-RAIDシリーズ」の導入は、システムインテグレーターであるディーアイエスソリューションの提案によるものですが、「いくら操作が簡単だと聞かされても、RAIDであるからにはそんなに簡単ではないだろう」との覚悟はあった様子です。
  しかし実際に導入してみて、「パソコンに接続して監視ソフトをインストールすればすぐに使えた」とのことで「あまりの簡単さに拍子抜けした」様子です。しかし簡単かつ低コストながら、その機能については「さすがRAIDならではの高速性と信頼性を感じた」とのことで、大容量HDへの高速アクセスはもちろん、ミラーリングによる常時バックアップ機能も研究者にとっては強い味方となっています。250GBではなく500GBのHD容量を選択したのも、「自動バックアップ機能があるので、大容量をバックアップするための時間が不要」だからとの判断です。年内にも発売が噂されている1000GBのHDについても「発売されればぜひ採用したい」と述べています。
eSATA/USB2.0
リムーバブルRAIDケース
SA-DK2EU-R

RAIDは身近で頼りになる存在に
 
「REX-RAIDシリーズ」の導入以来、RAIDのファンとなった上杉博士ですが、それまで「コストが高い、設定が難しそう、壊れたらどうしよう、PCショップなどでは見かけないので気軽に買えない」というのがRAIDのイメージでした。「大量の画像データを安全に格納していつでも自由に利用できる環境を実現するにはRAIDが最適とは頭の中で理解しても、いざ導入するとなると技術も費用も時間も必要で、研究者にとってはおいそれと手を出せるシステムではなかった」のです。
  ところが「REX-RAIDシリーズ」によって状況は大きく変わりました。上杉博士にとってRAIDは身近で頼りになる存在となったのです。大容量データの自動バックアップにより「画像の処理がとても楽になったと同僚の研究者達も喜んでいますが、これがRAIDのおかげだと知る人は少ないと思います。今までと同じようにPC本体のHDにアクセスしている感覚でRAIDを利用できるところが、REX-RAIDの最大の魅力」だそうです。

リムーバブルでさらに拡がる可能性
  「REX-RAIDシリーズ」は、簡単に取り外せるリムーバブルHDを採用していることも大きな特徴です。HDはミラーリング用を含む2本で1セットとなっていますが、同博士は現在のところ2セット計4本のHDを利用しています。空き容量がなくなれば新しいHDに入れ替えてRAIDを利用できるので、増え続けるデータの保存場所と安全性確保に頭を悩ます必要もなくなりました。
  今後は「用途別に教室としてHDの数を増やすことを考えており、ごく限られた人のみが使用する機密性の高いデータなどは特定HDに格納して、耐火金庫などで保管する」など、リムーバブルならではのさまざまな活用を同博士は予定されています。

取材日:2007年3月

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